月刊誌カンパニータンク 2014年11月号でインタビュー記事が掲載されました。

クリエイティブな想像力で
介護業界に新たな風を吹かせる

今岡 山田社長は長年マスコミ業界でご活躍なさっていたとか。介護業界に乗り出すきっかけは何だったのでしょうか?
山田 故郷の両親が高齢になってきた折に、どこかお世話になれる施設がないか探したことがありました。すると、多くの介護施設では利用者の方々に対して画一的な対応をしていることが分かり、それは違うな、という思いが生じたのです。
利用者全員で歌を歌ったり、楽器の演奏をしたり、レクリエーションをしたりというのも確かに楽しそうですが、私は利用者の方一人ひとりの個性や、これまで生きてきた歴史にスポットを当てながら個々としっかり向き合える、そんなクリエイティブな視点が介護にも必要なので
はないかと考えたのです。
今岡 介護とクリエイトに繋がりを見出した、というわけですね。
山田 そうです。そして私自身、テレビ局で番組制作に携わった経験があり、現在も広告代理店事業やWeb ページ制作などのIT 事業を手がけるというクリエイティブな環境に身を置いています。そこでの経験や考え方を活かせばもっと良い介護サービスを提供できるはずだと考え、デイハウス「我が家」の開所を志しました。
 
以前、埼玉県さいたま市のとある介護施設を訪問させて頂いた時、固いルールや決まりのない自由な雰囲気の中で、活き活きと個々のしたいことをしているお年寄りの姿を目の当たりにしたことも、私の背中を強く押してくれましたね。
今岡 なるほど、良いモデルとも巡り会えたのですね。「我が家」は少人数制のデイサービスだとお伺いしていますが、経営の規模にも社長の意志が反映されているのですか?
山田 はい。限られたスタッフで確実に利用者の方一人ひとりと向き合うためには、コンパクトな経営が適していると思いまして。大手施設にもそれなりの強みはあるのでしょうが、ゾウとネズミなら、私はゾウが通れない場所を通って行けるネズミでありたいのです。スタッフについても、知識と経験のあるベテランと、元気で創造性のある若手とをバランス良く採用し、彼らをミックスさせることで、常に活気のある職場にしたいですね。
今岡 あらゆるところに意識を向けていらっしゃるのですね。今後も楽しみです。
山田 各施設のスタッフが次々と独立する背景があり、介護業界は飽和状態だという声をよく耳にします。しかしそんな今だからこそ、自分たちのコンセプトをしっかり打ち出していけば、必ず差別化を図ることができると確信しています。
計画としては2年で3店舗の事業所を設け、3 年後には地元である北海道にも事業展開するつもりです。クリエイティブの精神を忘れることなく業界を牽引しつつ、将来的には現在大学で医療関係の勉強をしている息子に、良い形でバトンを渡すことができれば最高ですね。

Guest Comment
今岡 誠(野球評論家)

野球も、評論家という立場で関わるようになって初めて、選手時代には思いつかなかった見方や考え方ができるようになると実感しています。クリエイティブの世界から介護業界に入った山田社長だからこそできる発想で、これからもご活躍なさってください。

株式会社 RGB
代表取締役 山田 良司

北海道出身。テレビ北海道にて番組制作に携わり、2014 年4 月には大阪で(株) RGB を設立。広告代理店事業やIT 事業に従事しつつ、クリエイティブな職場での考え方を活かすべく介護事業にも乗りだし、同年12月に定員10 名のデイハウス「我が家」を開所。

(月刊誌カンパニータンク 2014年11月号より)